エネルギー分野への応用

エネルギー分野の現状

近年カーボンニュートラルやサステイナビリティという言葉が叫ばれ、太陽光発電や洋上風力などの自然エネルギーを積極的に推進する動きが活発化しています。持続可能なエネルギーの利用を推進することは大事ですが、火力発電とは違い、自然エネルギーの生産はコントロールが難しいという課題があります。

私たちのビジョン

私たちは地域に分散するエネルギーリソースをシェアすることで、あたかも地域全体が一つの発電所のように機能するスマートグリッドの実現に向けたソフトウェアやアルゴリズムの研究開発を行っています。

分散型風力タービンを含む洋上風力発電所

複数の風力タービンどうしで情報をやりとりし、全体として高いエネルギー発電効率を実現する未来型の洋上風力発電所を作る研究が近年注目されています。各風力タービンが局所的な風向き情報を観測し、近くの風力タービンにその情報を伝え、将来の風向きを予測し、それぞれどの方角に向くべきかを自律的に判断します。風力タービンが互いに情報を共有することでチームとして発電効率を上げるアルゴリズム設計は我々も研究しています。

確率的最適輸送問題

スマートグリッドの実現に向けて、複数の供給地から複数の需要地へ効率的にものを届けることはとても大事です。たとえば、自然エネルギーの供給地から蓄電池にためたエネルギーを車や船で別の場所に届けることはスマートグリットの実現に必要です。輸送コストや需要量が一定でない(確率的に変化する)状況でいかに車や船のスケジューリングを最適化するにはマルチエージェントシステムの実現が不可欠です。